腹腔鏡下手術について
開腹手術より体への負担が少ない手術
当院では子宮筋腫や卵巣腫瘍、子宮外妊娠などの患者さまに対して開腹手術より体への負担が少なく、入院期間も短期となる腹腔鏡下手術を行っています。
およそ1〜2ヶ月で腹腔鏡手術が可能な体制をとっており、最善の治療方針を検討いたします。
腹腔鏡下子宮筋腫核出術 / 腹腔鏡下子宮全摘術 / 腹腔鏡下卵巣嚢腫切除術 / 腹腔鏡下附属器切除術 / 腹腔鏡下子宮内膜症病巣切除術 / 腹腔鏡下子宮腺筋症切除術 / 腹腔鏡下癒着剥離術 / 腹腔鏡下卵巣焼灼術(ドリリング術) / 不妊症に対する腹腔内観察術 / 子宮鏡下手術(内視鏡手術):子宮内膜ポリープ、粘膜下子宮筋腫
産婦人科専門医による手術
当院では内視鏡技術認定医(腹腔鏡手術を専門とする医師に与えられる資格)による執刀、あるいは直接指導下における産婦人科専門医による執刀を心掛けております。
当院では婦人科良性手術の多くがこの腹腔鏡で行われるようになってきました。 対象となる疾患は、卵巣嚢腫や子宮内膜症、子宮外妊娠などです。
子宮筋腫も大きさによっては、この腹腔鏡で可能です。
内視鏡(腹腔鏡)手術を希望される方は、婦人科内視鏡専門外来(毎週水曜日14:30〜16:30)を受診してください。
- 良性卵巣腫瘍
- 子宮内膜症
- 子宮筋腫
- 不妊症
- 子宮外妊娠
※ 婦人科良性疾患の多くが腹腔鏡下手術の適応となります。
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腹腔鏡下手術のメリット
- 手術の傷が小さく美容的
- 術後の痛みが軽い
- 入院期間が短い(早く退院できる)
- 早期の社会復帰 (早く日常生活に戻れる)
- 術後の癒着が少ない (卵管などの癒着が起こりにくい)
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腹腔鏡下手術のデメリット
手術中の予期できない出血や癒着のために、ごくまれに開腹手術に移行したり、輸血しなければならないことがあります。 合併症の可能性は開腹術と同様です。
その場合は最善の処置を行います。腹腔鏡下手術が安全に行えれば、開腹手術に比べデメリットはありません。※ 手術時に摘出したものが悪性のものであった場合には、後日再手術が必要になる場合もあります。
手術日の決定と術前検査
手術の日程が決まりましたら、手術の3週間前までの間に術前検査(血液検査、レントゲン検査、心電図など)を受けていただきます。
その1〜2週間後に来院して頂き、検査結果の確認・場合により自己血貯血をして頂きます。
原則として手術日の前日入院となります。
入院期間、費用
原則として入院期間は5泊6日(手術前日入院、術後4日目退院)です。術後に出血や発熱、経過不良がある場合には退院が延期することもあります。
入院と手術は単孔式手術以外はすべて健康保険が適用されます(個室使用料は除きます)。手術の方法により費用は異なりますが、3割の自己負担で、およそ20万円です。
入院のスケジュール
- 入院
- 問診、シャワー、夕食後浣腸
- 手術
- 朝浣腸、午後手術、麻酔(全身麻酔または脊椎麻酔)
- 1日目
- 点滴、採血、午後歩行開始、昼食より食事開始
- 2日目
- シャワー
- 3日目
- 採血
- 4日目
- 退院診察後退院予定
退院後の経過
退院後1週間程度は、自宅安静が必要と思われます。
退院後1週間目と、1ヶ月後に診察のため来院していただきます。
1週間目の診察以後は、通常の生活に戻っていただいてかまいません。
手術時の状態によっては、再度腹腔鏡検査・手術が必要になる場合があります。